日本財団 図書館


 

さらにそれに加えて、そういう窓口が当時の行政管理庁を中心として連携をしていくことに多大なメリットがあるということが認められていた。そういうものを基にして各省庁行政苦情相談連絡協議会、特殊法人等苦情相談連絡協議会、官公庁苦情相談連絡協議会といった相互連携の仕組みを、私ども総務庁行政監察局が中心となって運営させていただいているという状況である。

 

又、現実には市民にとっては国も地方も特殊法人もない、要するに「役所との関係でこういう問題が生じている」というわけであるので、そういう方々のお尋ねあるいは苦情に対して即対応できる、ワン・ストップ・サービスというか、そういうような発想を常に持つべきであるし、改善しなければならないということになる。そのために私どもの仕組みとしては、国、地方公共団体さらには野間先生のような弁護士の方々の組織としてのご協力もいただきながら、総合相談所あるいは合同相談所という仕組みも運営している。

 

ごく最近、私どもとしても少なからざる評価を受けたのではないかと思っているのは、阪神・淡路大震災の際に災害あるいは生活に対応する総合行政相談所を開設させていただいたことで、これは一つの大きなエポックであったと考えている。この時は、私どもの兵庫行政監察事務所も被害を受けたし、又、兵庫の地域、特に神戸を中心とした西宮市等々の行政相談委員の方々ご自身も大変な被害を受けられたわけであるが、自らの被害を顧みず、この特別総合行政相談所の開設に馳せ参じていただいた。そして、これまで1年半ばかりの間に17回、あちらこちらの市で総合行政相談所を開催させていただいたわけであるが、これもやはり、先程申し上げた1965年の閣議決定以来の関係機関との連携というものの精神、その哲学が極めて重要であり、かつ効果を発揮するものであるということを改めて確認し、又、今後の大きな教訓にできた例であろうかと思っている。

 

3 課題−行政相談制度の周知

 

私どもの行政相談は、いくつかの課題を抱えている。片岡先生から「行政というもは、市民、国民にとって遠い不可思議な存在である」という話があった。考えてみると、そういうものを解決する立場にあるこの行政監察局の行政相談というもの自体、絶対に遠い不可思議な存在であってはいけないのだということでもあろうかと思う。ただ、現実はなかなか厳しいわけであって、やや古くなるが、私どもが世論調査したところ、この行政相談制度あるいは行政相談委員制度に対する認知度というもが30%に達しなかった、特に大都市部においてそれが少ないということが発見されている。このようなものについて、例えばマレーシアのウンさんも地方へ出掛けて一日相談等々で大きなキャンペーンを張っておられるということであった。マレーアでもその仕組みが常にこういう問題に直面していて、それなりの努力をされていということも、今朝ほど伺って分かったわけであるが、この行政相談制度を周知しいくという努力はある意味で永遠の課題というか、この辺りが私どもの行政相談制の中での課題の最も大きなものではないかと考えている次第である。

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION